2016年3月アーカイブ

写真の管理も楽じゃない

 昨年12月の中頃から、Lightroom を使っている。と言っても、一部の機能しか使ってないし、使いこなしているわけでもないし、RAW も扱ってないけど。

 もともと僕は、写真の管理・編集に Aperture を使っていた。
 Mac だと、無料で使える iPhoto もあるんだけど、使ってなかった。理由はいくつかあるんだけど、一番大きい理由は、容量の問題だ。iPhoto は、専用ライブラリに写真がコピーされる。これが嫌なんだよね。コピーされると、写真で占めるデータ量が元データとあわせて倍になる。大容量の内蔵ディスクか外付けならともかく、僕の MacBook にそんなに余裕はない。外付けにしたって、倍になるのはどうも...。かといって、元の写真はできれば削除せずに残しておきたい...。
 こんな感じで、容量に関することだけでも、事情があるんです。
 Aperture なら、コピーせずに、元の写真は残したまま、新たに分類も編集もできる。元データは外付けHDD でも問題ないし、閲覧だけなら外付けHDD とつながなくてもできる。加えて、編集は非破壊型。うん、問題ない。
 また、使いやすさなどの点でも、Aperture の方が気に入っていた。
 iPhoto は、難しいことがわからなくても、なんとなくでも使えるのがいいところだと思う。でも、レベル補正でお山をグリグリ動かしたいとか、もっと細かいことがしたいとか、そんな要求に応えてもらうには微妙なところがある。良くも悪くも「アバウト」なのだ。難しいことをしない時は、これで充分なんだけどね。
 あと、トリミングや回転の仕方だとか、複製の扱い方などなど、使い勝手がやっぱり違う。このあたりの操作感も、Aperture の方が好みだった。

 しかし、しばらくアップグレードを見送っているうちに、Aperture は開発中止のアナウンス。アップグレードをしておくべきかどうか、悩んだものだ。まぁ、ささいなことといえばその通りで、そんな小さな悩みは悩みのまま終わる。OS が 10.10.3(Yosemite)になると、予想されていた通り iPhoto もなくなり、Photos(写真アプリ)がそれに取って代わった。
 これは要するに、方針転換なんでしょうね。おそらく、資源の集中という意味もあるのかと。
 手広くやっていくんじゃなくて、特化する感じ? プロとコンシューマー両方をカバーするのではなく、コンシューマーを取り込む形でミドルあたりをカバーするアプリ1本にシフトして、一極集中するような。iPhoto と合わせて、写真アプリ(Photos)に統合したような形かな。知らんけど。
 Aperture が使えなくなったのは残念だけど、あるいはこの選択は「正解」なのかもしれない。
 競合他社の囲い込みだとか方針だとかに対抗するんじゃなくて、そこはサードパーティーに任せて、自分たちは違うレンジをカバーして、そちらに資源を集中しよう...みたいな。
 iOS の写真アプリからのシフトとしても、有効そうだしね。知らんけど。

 ほんで、Mac の写真アプリ。
 これ、よくできてると思う。iPhoto に、Aperture の機能をいくらか取り込んだような...というのが、僕の印象だ。
 iPhoto ユーザーにとっては、よりしっかり使えるようになってるかもしれないし、Aperture のコンシューマーにとってはこれで充分なんじゃないかと。
 画像の補正などのわけわからなさを、できるだけうまく隠してる感じだなと思った。初心者に使いやすく、しかし、もそっと突っ込んだ使い方もできる。iPhone で写真をたくさん撮るユーザーにも使いやすそうだ。
 とはいえ、右のものが左に変わっただけで何もできなくなる iPhoto ユーザーだった母は、相当混乱していた。しかし慣れてくると、その良さがわかってきたようだ。今では逆に、前より便利だと言っている(余談だが、当時まだ 10.9 を使っていた僕が Photos や iPhoto の使い勝手を知っているのは、母が使っていたからなのです)。

 ただ、昔からレベル補正とトーンカーブを主に使っていた僕としては、なんだか...なんだか......。ダメじゃないんだけど、もひとつ物足りない感じ...とでも言おうか。足りないというより、思ったようにできないというか...。
 いや、そのへんがバリバリ使えるわけじゃないんですよ。理解も中途半端だし、レベル補正はまだしも、特にトーンカーブはがしがし使いこなしていたわけじゃない。Mac ではともかく、iPhone だとレベル補正やトーンカーブを使ってすらいない。
 だったら、無理にレベル補正とトーンカーブにこだわる理由もない気もする。「こだわってる」わけでもないんだけど、それでもやっぱり慣れた使い方には引きずられるし、かといってちょこっと使うだけならやり方を変えてもいいようなものでもあるし...。
 しかしっ! なんか違うんだよねぇ。よくわからないけど。結果の微妙な違い?

 iPhone での補正は、そもそもこだわりらしきものをあまり持っていない。簡単にちょっといじる程度か、あるいはフィルターなどを使って激変するような加工をしちゃうから、Mac の時と違って、むしろレベル補正やトーンカーブを使う理由がない。
 iPhone では、細かい補正やややこしい編集をしようと思わないのだ。そういう気にならないし、その必要がない。ちょこちょこっと、編集できればいいのだ。確かに、レベル補正やトーンカーブが使えるアプリは入っている。でも、使わないんだよねぇ。iPhone でのそれらの操作は、必ずしもやりやすくないって事情もある(僕にとっては)。
 でも、Mac で写真を補正する時は、もうちょっとマトモにやりたいようなところがある。慣れもあるんだろうけどね。ほんでレベル補正などを使った場合と使わない場合を比べてみると、なんか同じようで違うような結果なんだよね。微妙ながらも。
 ざっくり言えば、「明るさ」とか「コントラスト」といった調整項目が、良くも悪くも「大雑把」だからなんだろう。実際、仕組みが違うわけだし。その違いは、効果を強く掛けてみるとよくわかる。

 まぁなんにしろ、僕は慣れたレベル補正が使いたいわけです。写真アプリでもお山をグリグリできるけど、どうも使いにくいんだよねー。僕にとっては、ね。
 他にも、写真の管理方法が変わるのが嫌だっていう事情もある。
 適当になんでもとにかく突っ込んどいて、あとで整理する...なんて時には、写真アプリは簡単に使えるし、すごくいいと思う。とりあえずまとめて入れたものをざっと見たり、ゆるく「適当に」仕分けしたりしたい人は、けっこういるんじゃないかなぁ。ちまちま使わなくて済む写真アプリの機能は便利だし、むしろおもしろいと思う。
 でも僕は、昔からフォルダに写真を仕分けていて、このままでも困らない。それどころか、勝手に配置を替えられると困る写真が入っているフォルダもある。僕は、僕の好きなように仕分けがしたいの!

 そんなわけで、やはり写真アプリは避けたいのであった。

 じゃあ、どうすんべ? 代替手段はあるのかな。
 てことで、Lightroom である。

 Photoshop や Illustrator、InDesign は昔から使っていて、今や CC。これには Lightroom もついてくるので、インストールさえすれば使える状態にある。使えるんだったら、使った方が金銭的にも無駄が減る。気分的なものかもしれないけど。
 だったらこれでいいんじゃね?

 正直なところ、インターフェースに関しては、Aperture の方が使いやすい。これが第一印象だった。
 実際、微妙な分かりにくさがある。カタログの扱いだとか、「現像」なる言葉遣いだとかも戸惑ったんだけど、もしかしたらずっと慣れることができないんじゃないかと思えるのが、左下にある「ヒストリー」のスクロールバーの位置だ。通常はどんなウィンドウでも右側にあるスクロールバーが、ここだけ左側にあるのだ。
 おそらく、その右側のエリアとの境目に、スクロールバーを置きたくなかったんだろう。見た目(インターフェースのデザイン)重視なら、確かに「邪魔なもの」がなくてスッキリする。でも、普通は右にあるものが左にあると、直感的に「正しい位置」に手が伸びない。結果的に、スクロールしにくいから使い辛い。さっと手が届かない感じで、もどかしくて、円滑な作業を阻害する。

 それはともかく。補正などの使い勝手はどうなんだ...と。
 最初は戸惑った。なんでって、慣れた形そのままのレベル補正じゃなくて、3色重ねのヒストグラムで、それが露光量他の調整と連動していたからだ。まぁ、当然といえば当然なんだけど、ヒストグラムを動かすと他も動くという状況そのものに、え? え? って、なっちゃったんだよね。
 とはいえ、僕は高度な処理をしているわけではないし、すぐ慣れた。

 いくつか調べて、いくらか触って、僕の基本的な使い方は以下のような感じになった。ヒストグラムを直接動かしても、対応する項目のツマミを調整しても、結果は同じ。今はわかりやすいように、項目名で書きます。

・カタログは、ひとつだけ(複数切り替えなんて、僕には無用)
・フォルダ内の写真は、すべて「追加」(容量はやっぱり節約です)
・必要なら、後から削除や分類(取捨選択は、見比べながらがラクチン)
・露光量でヒストグラムのバランスを取る(なんとなく)
・黒レベルと白レベルを調整(明るすぎる・暗すぎる箇所をいじくる)
・バランスを見ながら、トーンカーブのダークとライトを微調整(写真全体の明るさをちまちまと)
・シャドウとハイライトで引き締めと味付け(なんとなくな感じで)
・必要なら、その他の処理(色収差など)

 はい、この内容であれば、Lightroom を使うまでもないです。ごめんなさい。

 だけど、しばらく使ってみて、いいなと感じている。
 一元的に、オリジナルは残したまま、コピー不要で管理・編集できるし(非破壊型なので)。一部のインターフェースなどを除けば、補正もラクチンだし。気に入ってます。
 気持ちよく使えるって、やっぱり大事だな。